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令和5年度「知財功労賞」の受賞者を決定しました ~九州からは株式会社エルム、株式会社Kyuluxが経済産業大臣表彰を受賞~

2023年4月11日

令和5年度「知財功労賞」の受賞者を決定しました。本年度は、経済産業大臣表彰として個人1名と企業等7者、特許庁長官表彰として個人3名と企業等14者を受賞者としました。
九州経済産業局管内からは株式会社エルムと株式会社Kyuluxが経済産業大臣表彰を受賞しました。

「知財功労賞」の概要

経済産業省、特許庁では、毎年、知的財産権制度の発展及び普及・啓発に貢献のあった個人に対して「知的財産権制度関係功労者表彰」、また、制度を有効に活用し円滑な運営・発展に貢献のあった企業等に対して「知的財産権制度活用優良企業等表彰」として、経済産業大臣表彰及び特許庁長官表彰を行っています。両表彰を合わせて、「知財功労賞」と総称しています。

経済産業大臣表彰

株式会社エルム (知財活用企業(特許)) [鹿児島県]

(受賞のポイント)
  1. 様々なニッチな事業分野でオンリーワンを目指す研究開発型企業である。同社のポリシーは「無いことがチャンス!」であり、他社との差別化に知的財産が果たす役割は非常に重要であるとの認識のもと、研究開発戦略や事業戦略は常に知的財産戦略とセットで検討されている。
  2. 研究開発に着手する前に先行技術調査を実施して技術の新規性・進歩性を検討している。また、事業分野・技術分野ごとに、特許権の取得を目指すものと、ノウハウとして秘匿するものを峻別したオープン・クローズ戦略や、特許権と商標権の知財ミックス戦略も実施している。特に、宇宙関連事業においては、競合や市場の状況を踏まえ、特許出願せずに秘匿するクローズ戦略を徹底している。
  3. 海外出願については、費用面からコア技術を厳選して、出願している。事例として、韓国においては韓国企業と設立した合弁企業に特許権をライセンスすることで、出資割合が低いにもかかわらず、パートナー関係を平等に構築している。

株式会社Kyulux(知財活用ベンチャー) [福岡県]

(受賞のポイント)
  1. 従業員70数名の中で、知財専任者6名に加え、外部コンサルタント1名と契約し、充実した知財体制を整えている。これまで国内外特許出願件数の累計は約590件になり、海外での出願はPCTを積極的に活用している。
  2. 経営者全員と事業・開発のマネージャー以上により開発方針を決定する定例の事業開発進捗会議には、知財メンバーも全員が参加し、Freedom to Operate(FTO)調査すべき自社製品を特定するなど、知財の議論も主要な検討事項となっている。経営上重要な知財に関わるトピックスは経営会議の場で議論され意思決定されている。
  3. 自社及び他社特許を分析し、競合に対して優位になるよう、権利行使可能な特許権を取得し、競合の重要特許を無力化するようにしている。特に熱活性化遅延蛍光体を中核とする当社独自の発光材料やそれを用いた有機EL素子構成技術(Hyperfluorescense)については、知財力で業界トップ水準となっている。

その他、各受賞者の功績等は、特許庁ホームページに掲載しております。

表彰式

本年度の表彰式は以下のとおり行います。
日時:令和5年4月18日(火曜日) 14時00分~15時15分
場所:赤坂インターシティコンファレンス(東京都港区赤坂1-8-1 赤坂インターシティAIR 4階)

本発表資料のお問合せ先

九州経済産業局 地域経済部産業技術革新課 知的財産室長 中井
担当者:栢田、中村、石井
電 話:092-482-5463