令和4年度伝統的工芸品産業功労者等表彰(九州経済産業局長表彰)」の表彰式を開催しました
2022年12月19日
九州経済産業局
九州経済産業局では、令和4年11月28日(月曜日)に、当局会議室において、「令和4年度伝統的工芸品産業功労者九州経済産業局長表彰」の表彰式を行いました。
本表彰制度は、伝統的工芸品産業の振興に関し顕著な功労があった方を表彰するもので、今年度は4名の方が受賞されました。
受賞者のお名前・功績等
田中 亮太(たなか りょうた) 氏 (組合役員部門:伊万里・有田焼)
![]() 写真:(株)田清窯ホームページ ![]() |
・ (株)田清窯代表。佐賀県陶磁器工業協同組合理事長。 |
國武 義治(くにたけ よしはる)氏 (伝統工芸士部門:八女福島仏壇)
![]() 写真:八女福島仏壇協同組合ホームページ ![]() |
・八女福島仏壇は、80以上ある製造工程を木地師、宮殿師、彫刻師、金具師、蒔絵師による分業制で製造しています。國武氏は宮殿師※として51年間製造に従事されており、平成10年2月に伝統工芸士に認定されました。 ・ 伝統工芸士認定後は、宮殿の作品や技術についての「勉強会」を自ら主宰するなど後継者の指導・育成に熱心に取り組まれているほか、産地組合の「表示事業(注:伝産マーク)」の検査員として活動するなど後進育成や品質向上に尽力されており、八女福島仏壇の振興と品質向上に貢献されました。 ※宮殿(くうでん)は仏壇の屋根の部分にあたります。宮殿の作業は、屋根・破風板・枡・柱等の複雑な各部品を組み合わせるもので、寸法の割り出し、型作りをはじめ小さな加工技術が多く、各部品の漆塗の塗代も考えて作業する必要があり、10年以上の経験を有するとのことです。 |
田畑 安夫(たばた やすお) 氏 (伝統工芸士部門:本場大島紬)
![]() 写真:田畑氏提供 |
・本場大島紬は、大きく分けて5つの工程※による分業制で製造されます。田畑氏はその全ての工程で必要な技術・技法を修得されており、一貫して製作できる稀有な職人として産地で知られています。従事歴は61年。昭和63年12月に伝統工芸士に認定されました。 ・産地組合では、消費者を対象とした年数回の実演・体験イベントや、鹿児島市内の小・中学校を対象に毎年実施する学校教育体験事業等を通じて、本場大島紬の需要拡大や意識啓発、後継者育成に取り組まれています。 ※工程数には諸説ある(本場大島紬協同組合のホームページによれば 17工程。細かく分けると100近い工程があるとされる) |
外薗 千尋(ほかぞの ちひろ) 氏 (伝統工芸士部門:川辺仏壇)
![]() 写真:川辺仏壇協同組合ホームページ ![]() |
・川辺仏壇は、7つの工程※1による分業制で製造されます。外薗氏は蒔絵彩色師として44年間従事されており、平成8年2月に伝統工芸士に認定されました。 ・ 外薗氏の技術・技法は各方面から高く評価されており、個人や団体を対象とする顕彰事業※2において、鹿児島県知事賞として贈呈される盾のデザイン、蒔絵製作を担当されています。 ・ 後継者育成にも熱心に取り組まれています。 ※2:個人や団体を対象とする顕彰事業 |
- 本件に関するお問い合わせ先
- 九州経済産業局 地域経済部 製造産業課
- 担当者:中村・西原
- 電話:092-482-5446 FAX:092-482-5538