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九州地域の“インクルーシブデザイン”実践事例を紹介します

2026年03月19日

インクルーシブデザインとは、これまでメインターゲットとされていなかったユーザー(例:障害者・高齢者・外国人等)とともに製品・サービスなどの開発プロセスを進め、新たな価値創造につなげていく手法です。経営戦略として実践することで、企業競争力の強化等が期待されます。

九州経済産業局では、令和5年度から経営戦略としての「インクルーシブデザイン」を推進しています。令和7年度は、九州地域のインクルーシブデザインの実践事例を調査・研究し、その成果等をシンポジウム及び事例集「企業価値を高めるインクルーシブデザイン事例集~共創が紡ぐイノベーション~」において紹介しております。

インクルーシブデザインに関する課題と実践のポイントの整理

経済成長と社会包摂の実現に向けて「インクルーシブデザイン」の手法が注目されています。

注目が集まる背景には、社会的意義の側面に加え、製品等の開発手法やビジネス戦略としての有用性への期待があります。これまで見過ごしていた着眼点をもとに、当事者も含めて誰もが「扱える」・「扱いやすい」・「扱いたくなる」デザインの実現は、イノベーション創出にもつながります。

参考:インクルーシブデザインによる製品開発事例
*九州経済産業局「経営戦略としてのインクルーシブデザイン」(令和7年3月)から抜粋

事例

他方で、本手法の認知度や企業への浸透は十分とは言えないことから、当局では、本手法に関する有識者からご意見をもとに、インクルーシブデザインに取り組み、持続的な価値創出につなげるための考え方と実践のポイント(意義・効果、課題と必要な方策、各ステークホルダーの役割 等)を整理しております。

企業がインクルーシブデザインに取り組む意義・効果

カテゴリ(軸) 意義・効果 内容
製品・サービス軸 新しい視点への気づき マイノリティ当事者と共創することで、これまで見えていなかったニーズを発見できる
ユーザビリティ・アクセシビリティの向上
サービスの付加価値化
マイノリティ向けの改善は、結果として全ユーザーの利便性や満足度向上につながる
イノベーションのイノベーションの創出 従来の想定にないニーズ起点で商品・サービスを開発することで、新しい価値を生み出せる
ブランド価値向上 社会課題に取り組む企業としての信頼の獲得が、広報効果・採用力の向上につながる
知財戦略の強化 インクルーシブデザインで生まれた独自仕様を知財として保護し、競争優位性を確立する
企業収益の増加 顧客満足度向上・新市場開拓により収益が増加する
組織・働き方軸 目標設定の多様化 収益の確保のみでなく、信頼の獲得・人材育成・地域連携等の複数の経営目的を設定できる
人材の育成 多様な当事者と協働することで、課題発見力・洞察力・共創力等が向上する
社員エンゲージメントの向上 社会的意義を感じられる業務経験が増えることで、社員のエンゲージメント向上や離職率低下につながる可能性がある
地域・社会・環境軸 地域への波及 他企業や自治体、地域の人々・団体との連携機会が増える
共生社会・持続可能な社会の実現 社会的価値と経済的価値を同時に追求できる

インクルーシブデザインに取り組む上での課題と必要な方策

課題と方策

インクルーシブデザインに関する様々なステークホルダーと求められる役割

役割

事例集「企業価値を高めるインクルーシブデザイン事例集~共創が紡ぐイノベーション~」

インクルーシブデザインに関する九州地域の5社の具体的な実践事例を紹介するとともに、上記のメリットや意義・効果、及び課題と必要な方策等を、「企業価値を高めるインクルーシブデザイン事例集~共創が紡ぐイノベーション~」として取りまとめました。

事例集(PDF:1,635KB)PDFファイル

「企業価値を高めるインクルーシブデザイン事例集~共創が紡ぐイノベーション~」の構成

  1. インクルーシブデザインとは
  2. 企業がインクルーシブデザインに取り組むメリット
  3. 九州の企業によるインクルーシブデザイン取組事例
    Case1:株式会社ペンシル(Webコンサルティング)
    Case2:株式会社and.basic(生活雑貨の企画・製造・小売)
    Case3:TOUSHEL la vita(理美容室)
    Case4:株式会社グローバル・クリーン(清掃サービス業等)
    Case5:株式会社プロトハウス事務局(住宅建築デザイン・コーディネート)
  4. インクルーシブデザインの実践に向けて
    1)インクルーシブデザインに取り組む意義・効果
    2)企業がインクルーシブデザインに取り組む上での課題と必要な方策
    3)インクルーシブデザイン領域のステークホルダーとそれぞれの役割
    4)インクルーシブデザイン領域におけるエコシステムの成長
事例集

【レポート抜粋】

シンポジウム・展示会「インクルーシブデザインで広がる新たな市場と企業価値」の開催

2026年2月10日(火曜日)、福岡市中央区にて、インクルーシブデザインに関する専門家等による講演・パネルディスカッションのほか、実践する企業の事例・商品等を、実際に見て触れて感じる展示会を開催しました。
 

「インクルーシブデザインで広がる新たな市場と企業価値」開催概要

日時 2026年2月10日(火曜日)14時00分~16時50分
場所 会場:エルガーラ 7階 中ホール・ギャラリー
(福岡県福岡市中央区天神1丁目4番地2号)
対象 インクルーシブデザインに関心のある企業・支援機関・地方自治体等
主催 九州経済産業局、九州知的財産活用推進協議会、九州SDGs経営推進フォーラム
プログラム
  • 14時00分-15時40分 シンポジウム
    • 基調講演「企業価値を高めるインクルーシブデザイン」
      (PLAYWORKS株式会社 代表取締役 タキザワ ケイタ 氏)
    • パネルディスカッション「実践現場発!インクルーシブデザインの本音トーク」
      パネリスト:コクヨ株式会社 サステナビリティ推進室 理事 井田 幸男 氏
      株式会社グローバル・クリーン 代表取締役社長 税田 和久 氏
      京都大学 総合博物館 研究部情報発信系 准教授 塩瀬 隆之 氏
      特定非営利活動法人Collable 代表理事 山田 小百合 氏
  • 15時50分-16時50分 展示・交流会
    • 商品展示ブース:コクヨ株式会社/PLAYWORKS株式会社
    • 事例展示ブース:株式会社グローバル・クリーン/Toushel la vita/株式会社プロトハウス事務局/株式会社ペンシル
    • その他展示:福岡市認知症フレンドリーセンター様/一般社団法人Togatherland「やさしい受付」
    • 相談ブース:独立行政法人工業所有権情報・研修館

九州経済産業局note「CATALYST(カタリスト)」での事例紹介

「企業価値を高めるインクルーシブデザイン事例集~共創が紡ぐイノベーション~」掲載の九州地域の実践事例5社について、事例集には載せきれなかった経営者の思い等をインタビュー形式で、九州経済産業局産業部note「CATALYST(カタリスト)」にて、順次掲載してまいります。

CATALYST(カタリスト)外部リンク

関連資料

九州経済産業局「経営戦略としてのインクルーシブデザイン」(令和7年3月)

お問合せ先

九州経済産業局 総務企画部 企画調査課長 柿川
担当:西田、白木原、前田
電話:092-482-5414 E-MAIL:bzl-kikaku-kyushu@meti.go.jpメールリンク