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AI人材育成「データサイエンティスト講座」を開催しました

2020年9月15日
九州経済産業局

Society 5.0の実現において、AIの社会実装は必須であり、その担い手としてデータサイエンティストの育成は喫緊の課題です。その活用や育成を促進するため、九州経済産業局は株式会社データフォーシーズ協力のもと、講座を開講致しました。

1.概要

令和2年8月 8日(土曜日)・・・入門セミナー編(定員約100名)、課題説明会(定員20名) 

令和2年8月22日(土曜日)・・・プレゼンテーション大会(定員20名)

(参考:データサイエンティスト講座プレスリリース)

2.参加者数

入門セミナー編・・・・・・・・・・・・・参加者数99名

販売戦略チャレンジワークショップ編・・・参加者数15名(うちプレゼンテーション実施9名)

3.プレゼン大会アンケート結果 (回答人数10人)

今回は、参加者の方に分析方法を解説した動画とテキストをお渡しし、各自で課題に取り組んでいただきました。分析方法動画学習~分析~プレゼンテーション資料作成にかかった時間の平均は11.1時間で、課題の難易度については、8割の方が「少し難しい」「難しい」と回答されました。その一方で、「今回学んだ内容は今後のお仕事・キャリアにどの程度役立つと考えられますか。」という質問には、8割以上の方が「役に立つ」「非常に役に立つ」と回答されました。初めて取り組むデータ分析に四苦八苦しながらも、充実した時間であったことが伺えます。

感想

  • 自分でツールを使ってデータを分析し、その結果を他者に理解してもらうアウトプットを作成するという一連の経過を経ることで、いわゆる「座学」型のセミナーでは得られない腹落ちを得ることができた。
  • 課題の解説が丁寧だったので、とても有り難かった・発表までさせていただいて、とてもよい経験になった。とても優しい総評と正解がわからないところで、どう分析していくのか解説まであって充実した内容だった。
  • オンラインであるため、移動時間がなく、動画学習を繰り返すことで習熟度の向上が図れた。

4.優秀者(2名)のコメント、資料

貴社名 株式会社プリミティブ・ドライブ
ご氏名(ふりがな) 宮本 亮(みやもと りょう)
チャレンジ中苦労したことは? 顧客のクラスター分けに際し、適切なクラスター数については試行錯誤しました。
結果的に、今回のデータ分析において最も時間を掛けた部分になりました。
販売戦略立案において工夫した点は? 分析結果を視覚的にわかりやすくプレゼン資料に落とし込むことを意識しました。戦略立案の過程におけるファクターを漏れなく可視化したかったので、バブルチャートを採用しました。
講座による最大の学びは? ツールの使い方を一通り習得できたことです。もともとプログラムを動かすことには苦手意識があり、避けて通ってきた感もあったのですが、ワークショップが終わった今となっては多少なりとも払拭できた気がします。
実務にどのように生かせそうか(生かせたか) マーケティング・リサーチャーとして従事していますが、戦略思考を意識し、それを実行するためのデータ分析スキルを持って自身のタスクに取り組んでいくことで、より付加価値の高いアウトプットに繋げられそうな気がしています。
今後の抱負 今回のワークショップを通じて習得したスキルを積極的に実務に活かしつつ、「Society5.0」時代において評価される個となれるよう、努力を継続していきたいと思います。

講師 和田様からの講評

今回のチャレンジでは多くの方が様々な角度の分析報告をしてくれたので審査でも意見が割れました。

その中にあって宮本様がユニークだった点の1つはクラスター分析の解釈(ラベリング)です。大胆に解釈を与える事で、その後のストーリーがわかりやすくなりました。この手の解釈は、頭のどこかでは常に批判的な態度を持ち続けつつ実施されるべきですが、しかし

マーケティング・リサーチの業務をされているという事でしたが、是非、今回のチャレンジを契機として、データサイエンスを積極的にご自身のお仕事に活かしてくれたら嬉しいです。頑張ってください!

こういう解釈を行う事でビジネスに適用していくイメージが広がるのも事実であり、積極的に実施して良いと思います。

業種 情報サービス業
ご氏名(ふりがな) 松尾 典和(まつお のりかず)
販売戦略立案において工夫した点は? シンプルで誰でも実行可能なものにしたことです。小難しい分析を入れることも考えましたが、組織や顧客側の意思決定を行う中で、全員が全員データに詳しいわけではないです。
実際の現場でPoCに入ることもなかなか難しい事例を見ているので、難しい分析や数字を並べるよりも、結論に対しての取り掛かりやすさは気にしました。
講座による最大の学びは? データを使った、提案までの資料作成でしょうか。理論やセミナーで学ぶだけではなかったのは、とてもよかったと思っています。また、取り組む中で自分の弱い部分・強みとできる部分がわかったので、それも有意義でしたので、それぞれを伸ばしていきたいと思っています。
実務にどのように生かせそうか(生かせたか) 今回の課題で言うと、来店頻度やクラスター分けしたものがありましたが、実際の現場でもデータを使って、顧客層を定義することは必要なことだと思います。データを活かす上での考え方含め良い学びでした。
今後の抱負 実務や、同様のプログラムを通して、データを使った改善やデータを経営へ活かす経験を重ねていきたいです。

講師 和田様からの講評

まずまず今回のチャレンジでは「データを使って意思決定をしていく」事について体験していただければ嬉しかったのですが、それを一番、表現してくれたのが松尾様の発表かなと考えております。 データが含んでいる示唆を、単純な集計と基本的な切り口をもって引き出せるならば、それはとっても嬉しい事です。それを体現された点がとても良かったです。 一方、重要な事は単純か?複雑か?ではなく、データから示唆を引き出す事ですので、今後に向けては単純/複雑に関わらず、データの持つ情報を引き出せるよう、引き続き、データサイエンスについて学んでいただき、お仕事に活かして頂けたらとても嬉しいです(既に活かし始めてくれているとの事で嬉しいです)。頑張ってください!

参考

本件に関するお問い合わせ先
九州経済産業局 地域経済部 情報政策課
担当者:和泉、横尾、村端
電話:092-482-5440 FAX:092-482-5538