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アジアを中心に複雑化、広範化する模倣品被害
今日の国際社会で活躍する企業にとって、知的財産は企業の“競争力”になり得るかけがえのない財産です。しかしながら、情報化社会やグローバルな流通の発達により、日本国内だけではなく、アジア地域をはじめ、米国、欧州、南米、中東など、世界各国で模倣品被害は拡大しています。中でも、中国を筆頭に、日本や台湾など模倣被害が最も多いアジア。そのアジア諸国と地理的に近隣性のある九州でも、模倣品問題は年々深刻化しているのです。
近年、増加傾向にある九州企業の海外進出先は、中国が約4割(財団法人九州経済調査協会「九州・山口地場企業の海外進出1986〜2008」より)を占めていますが、海外進出と同時に、知的財産の侵害が経営者の悩みになることも少なくありません。九州内においても、流通ルートが不明な模倣品が報告されており、管内の企業もその対策に苦慮しているのが現状です。
また、近年インターネットを利用した複雑な模倣品販売取引の増加や、製品の製造や加工において不正に技術が盗用されたりするケースの発生をはじめ、模倣品製造の分業化や小口化、第三者による不正な権利取得事例の増加など、模倣品被害は国内外でさらに複雑化・広範化しています。
中小企業の被害も年々増加
世界各国での模倣品や海賊版の総被害額は、なんと年間80兆円を超えると言われています。中でも、被害が多発しているのが中国で次に、日本、台湾、韓国…とアジア諸国での被害が目立ちます。模倣品被害の問題は、大手企業だけのものではありません。近年は、中小企業の被害も増加傾向にあり、2006年から2年連続で国内の被害率が増加していることも報告されています。また、多種多様な分野で被害が発生していますが、中でも「一般機械・産業機械」、「電子・電気機器」、「雑貨」、「運輸・運搬機械」の4つの分野での被害が全体の約半分を占めています。
最も多い「商標権」の被害
権利別の被害状況については、企業の信用に直結する「商標権」の被害が最も多く、次に、「意匠権」、「特許・実用新案権」、「著作権」と続きます。全体的に被害率はやや減少しましたが、著作権の被害率は増加しています。
また、被害総額については、特許権侵害などの高額な被害が減少する一方で、比較的少額の被害企業の割合が増加しています。平均被害額は減少傾向にあります。反面少数の被害社の被害額が総被害額の85.6%を占めているという高被害額の実態も残っています。






